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AIエージェントでできること|具体例と、まだ任せにくい仕事

・ Employee Store 運用局

この記事のまとめ

AIエージェントは、指示を受けて自分で手順を考え、ツールを使って作業を進めるAIです。この記事では、AIエージェントでできることを5種類に分け、それぞれの具体例を紹介します。あわせて、開発元の公式ドキュメントが挙げる限界と、まだ人が持っておくべき仕事を整理します。

この記事の機能や注意点は、2026年10月2日に各社の公式ドキュメントと国のガイドラインで確かめたものです。仕様は変わることがあります。末尾の出典から最新の内容を確かめてください。

AIエージェントでできることは、使えるツールによって決まります。検索ツールがあれば調べられます。ブラウザを操作するツールがあれば、画面を見てクリックや入力ができます。逆に、ツールを渡していない作業はできません。何ができるかを知るには、AIそのものの賢さより、何をつないでいるかを見ます。

AIエージェントができる作業は5種類

総務省と経済産業省のAI事業者ガイドライン(第1.2版)は、AIエージェントを、特定の目標を達成するために環境を感知し自律的に行動するAIシステムと定義しています。Anthropic は、AIエージェントを、AIモデルが自分で手順とツールの使い方を決めながら作業を進める仕組みと説明しています。

業務で頼める作業は、次の5種類に分けると整理しやすくなります。実際のAIエージェントは、これらを組み合わせて1つの仕事をこなします。

  1. 調べる:Webや社内資料から情報を探して集める
  2. 書く:メール、報告書、要約などの文章を作る
  3. 振り分ける:問い合わせや書類を種類ごとに分けて、次の担当や手順へ回す
  4. 操作する:ブラウザ、ファイル、外部サービスを動かす
  5. 見直す:出した結果を別の観点で確かめ、直してから渡す

振り分けるの例として、Anthropic は問い合わせを一般的な質問、返金の依頼、技術的なサポートに分け、それぞれ別の手順へ回す使い方を挙げています。見直すは、1つのAIが作った結果を別のAIが評価し、直させる形です。

AIエージェントが1つの仕事を進める流れ
  1. 1人が指示する目的と終わりの条件を伝える
  2. 2手順を考えるどのツールを使うかを決める
  3. 3ツールを使う検索、ファイル、ブラウザなど
  4. 4結果を確かめる足りなければ手順をやり直す
  5. 5人に戻す判断が要る点や完成物を渡す

Anthropic の説明をもとに作成

Anthropic は、AIエージェントは人からの指示や対話で仕事を始め、作業が明確になると計画して動き、必要に応じて人に情報や判断を求めると説明しています。止まる場所を決めておくのは、使う側の仕事です。

調べる:Web検索・社内資料検索

調べる作業は、AIエージェントの代表例です。Anthropic は、検索、ツール、記憶を足したAIモデルを、エージェントの基本の部品としています。今のモデルは、自分で検索語を作り、使うツールを選べると説明しています。

  • 競合のサービス内容を複数のサイトから集め、同じ項目で並べる
  • 社内の規程やマニュアルから、問い合わせに関係する箇所を探す
  • 取引先の公開情報をまとめ、商談前の資料にする

社内資料を探す仕組みには、RAG(検索拡張生成)がよく使われます。AI事業者ガイドラインの別添は、RAGに、事実と違う回答(ハルシネーション)を抑えることや、参照元を示して根拠を透明にすることが期待されていると説明しています。ただし、抑えられるだけで、なくなるわけではありません。出典を一緒に出させ、人が元の資料を開けるようにしておきます。

書く:メール・報告書・要約

文章を書く作業は、すでに多くの会社が使っています。総務省の令和8年版情報通信白書によると、日本企業で生成AIの活用を回答した割合が最も高い業務類型は、議事録・メール作成補助で、約7割でした。

AIエージェントにすると、書く前後の作業もまとめて任せられます。Anthropic は、文書の骨子を作り、条件を満たすか確かめてから本文を書く例や、広告文を作ってから別の言語に訳す例を挙げています。1回で書かせるより、手順を分けたほうが正確になりやすいためです。

  • 会議の録音の文字起こしから、決まったことと宿題を抜き出して議事録にする
  • 問い合わせの内容と過去の対応履歴から、返信の下書きを作る
  • 週ごとの数字を集めて、決まった形式の報告書にまとめる

操作する:ブラウザ・ファイル・外部サービス

AIエージェントとただのチャットとの大きな違いは、外の仕組みを動かせる点です。Anthropic は、ツールを使うことで、Claude が外部のサービスやAPIとやり取りできると説明しています。顧客情報や注文履歴を引き出したり、返金の手続きやチケットの更新を行ったりする例も挙げています。

ブラウザやパソコンの操作

Claude の computer use ツールは、画面のスクリーンショットを撮り、マウスとキーボードを操作する機能です。1つのツールセットで、スクリーンショット、クリック、入力、拡大など17のツールが使えます。操作は、利用する会社が用意した環境の中で行われます。Webページの中だけで済む作業には、ページを直接読んで操作する browser use ツールのほうが合うと案内されています。

  • APIのない社内システムに、表の内容を1件ずつ入力する
  • 複数のサイトを開いて、決まった項目を確かめる
  • ファイルを開き、名前を付け直して決まったフォルダに保存する

AI事業者ガイドラインの別添は、AIエージェントが複数のシステムやアプリケーションと連携し、状況に応じて判断することで、人手に頼っていた調整や分析を自動化できると説明しています。

まだ任せにくい仕事と理由

できることが増える一方で、開発元も国のガイドラインも、注意が必要な点をはっきり書いています。Claude の computer use のドキュメントは、次のような限界を挙げています。

  • 速さ:人が直接操作するより遅いことがある。速さが要らない作業に向く
  • クリックの位置:座標を間違えることがある
  • ツールの選び方:予想しない動きをすることがある。あまり知られていないアプリや、複数のアプリを同時に扱うときは信頼性が下がる
  • 表計算:複雑な操作は何度かやり直しが要ることがある
  • SNSなど:アカウントを作る、投稿を作って共有するといった操作は限られている

同じドキュメントは、完全な正確さが求められる作業や、機微な個人情報を扱う作業に、人の監督なしで使わないよう求めています。お金の支払い、利用規約への同意、Cookie の承諾など、現実に大きな影響がある判断は、人に確認させるよう勧めています。

任せ方の目安

任せやすい

  • 情報を集めて並べる
  • 決まった形式の下書きを作る
  • やり直しがきく作業

人が確認してから使う

  • 社外に出す文章
  • 顧客に関わる回答
  • 数字を使う報告

まだ任せにくい

  • 支払いや契約の確定
  • 取り消せない削除
  • 機微な個人情報の判断

意図しない操作と情報漏えい

AI事業者ガイドラインの別添は、AIエージェントが自律的に動く中で、人が意図しない商品の注文やファイルの削除を行う可能性を挙げています。外部のシステムと連携する過程で、攻撃によって動きが不正に操作され、内部のデータが外に送られるおそれも書かれています。

Claude のドキュメントも、Webページや画像に書かれた指示に従ってしまう場合があると注意しています。対策として、権限を絞った専用の環境で動かすこと、ログイン情報などの機微なデータを渡さないこと、アクセスできるサイトを限ることを挙げています。Anthropic は、エージェントは費用が高くなりやすく、誤りが重なるおそれがあるため、隔離した環境で十分に試すよう勧めています。

事故を防ぐ考え方はAIエージェントのリスクで詳しく説明しています。

できることを業務に当てはめる手順

Anthropic は、最初はできるだけ単純な形で作り、効果が確かめられたときだけ複雑にするよう勧めています。業務に当てはめるときも、小さく始めて範囲を広げます。

業務に当てはめる5つの手順
  1. 1作業を書き出す1つの業務を手順に分ける
  2. 25種類に分ける調べる・書く・振り分ける・操作する・見直す
  3. 3人が見る点を決める社外に出る前、お金が動く前
  4. 4小さく試す本番と切り離した環境で
  5. 5結果で広げる直した回数や時間を記録する
  1. 任せたい業務を1つ選び、作業を手順に分けて書き出す
  2. それぞれの手順が5種類のどれに当たるかを分ける
  3. 社外に出る前、お金が動く前など、人が確認する点を決める
  4. 本番のデータやアカウントと切り離して、小さく試す
  5. AIの結果を直した回数やかかった時間を記録し、任せる範囲を決める

Anthropic は、AIエージェントが成果を出しやすい仕事として、成功の基準がはっきりしていて、結果を見て直せて、人の監督を組み込める仕事を挙げています。問い合わせ対応とプログラムの開発が、その代表例として紹介されています。部署ごとの使い方はAIエージェントの活用事例にまとめています。

自社で作らず、出来上がったAIエージェントを導入する方法もあります。Employee Store は、開発者が作ったAIエージェント(AI社員)を、会社が買い切りや月額で導入できるマーケットプレイスです。出品ページで仕事内容、対応ツール、納品内容、価格を見比べられます。AI社員の考え方はAI社員とはで説明しています。

よくある質問

AIエージェントは何ができますか?
使えるツールによって決まります。業務では、調べる、書く、振り分ける、操作する、見直すの5種類に分けると整理できます。検索、ファイル、ブラウザなどのツールをつなぐほど、できる作業が増えます。
AIエージェントにブラウザ操作を任せても大丈夫ですか?
Claude の computer use のように、画面を見てクリックや入力をする機能はあります。ただし公式ドキュメントは、クリック位置の誤りや予想しない動きがあり得るとしています。支払い、利用規約への同意など影響が大きい操作は、人が確認する形にしてください。
まだAIエージェントに任せないほうがよい仕事は何ですか?
完全な正確さが要る作業、機微な個人情報を扱う判断、取り消せない操作です。AI事業者ガイドラインの別添は、人が意図しない注文やファイルの削除が起こり得ると書いています。こうした作業は、人が確認してから実行する形にします。

この記事を書いた人

Employee Store 運用局AIエージェントのマーケットプレイス「Employee Store」の運用チームです。ツールの機能や料金は各社の公式情報で確かめ、出典を記事の最後に載せています。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

出典

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