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AIエージェントで営業を効率化|メール作成・見積書作成の任せ方

・ Employee Store 運用局

この記事のまとめ

営業のメールや見積書は、AIエージェントに任せやすい仕事です。ただし、送信や金額の確定まで任せると、法律や取引先との関係で困ることがあります。この記事では、どこまでをAIに任せ、どこを人が持つかを、作業ごとに整理します。

この記事のツールの機能と制度の内容は、2026年10月2日に公式ページと公的な資料で確かめたものです。仕様や運用は変わることがあります。使う前に、末尾の出典から最新の内容を確かめてください。

AIエージェントで営業を効率化するときは、営業の仕事をそのまま渡しません。作業に分けて、AIに任せる部分と人が決める部分を先に分けます。この記事では、問い合わせへの返信、見込み客へのメール、見積書の3つを例に説明します。

営業の仕事を作業に分ける

営業の仕事は、調べる、書く、送る、決める、の4つの作業に分けられます。AIエージェントが得意なのは、調べると書くです。送ると決めるは、結果が取引先に届くため、人が持つ形から始めます。

AIに任せる作業と人が持つ作業

AIに任せる

  • 取引先の公開情報を調べてまとめる
  • メールの下書きを作る
  • 単価表から見積書の明細を作る

人が持つ

  • メールを送るかどうか決める
  • 値引きや金額を確定する
  • 広告宣伝メールの送信先を選ぶ

分け方の目安は、間違えたときに取り消せるかどうかです。下書きは何度でも直せます。送ったメールや出した見積書は取り消せません。取り消せない作業の前に、人の確認を1回挟みます。

調べる作業も、結果をそのまま使わない形にします。AIエージェントに取引先の情報をまとめさせるときは、どのページを見たかをURLで残させます。人はURLを開いて、内容が合っているかを確かめられます。古いページや別の会社の情報が混ざることがあるためです。最初は、AIの出した下書きと調べた内容を何件か人が見比べ、どこで間違えやすいかを確かめてから任せる範囲を広げます。

メール作成:下書きまで任せて人が送る

AIエージェントにメール作成を任せるときは、下書きを作るところまでにします。送信ボタンは人が押します。この分け方なら、宛先の間違い、言い回しの失礼、事実と違う内容を、送る前に止められます。

たとえばワークフロー自動化ツールの n8n では、Gmail ノードで下書きの作成・取得・削除ができます。メッセージの送信と返信もできます。下書きの作成だけを使えば、AIが書いたメールは Gmail の下書きに入り、人が開いて確かめてから送れます。

AIエージェントにメール送信までつなぎたい場合は、送る前に承認を挟みます。n8n には、AIエージェントが特定のツールを使う前に人の承認を求める機能があります。承認の依頼は Slack、Telegram、n8n のチャット画面などに届きます。承認すれば実行され、却下すれば取り消されます。公式ドキュメントは、メッセージの送信のように取り消せない操作にこの機能を使う例を挙げています。

問い合わせへの返信

問い合わせへの返信は、AIエージェントに任せやすいメールです。相手が先に連絡してきているため、何を聞かれているかがはっきりしています。AIには、よくある質問の回答集、製品の資料、返信の型を渡します。資料にない質問には答えを作らせず、担当者に回す一文だけを書かせます。

見込み客へのメール

まだ取引のない相手へのメールは、AIに相手の会社の公開情報を調べさせ、要点を下書きに添えさせます。人はその要点を読み、送るかどうかと、何を書くかを決めます。宣伝を含むメールになる場合は、次の章の特定電子メール法のルールを先に確かめます。

  • 下書きに入れる情報:宛先、件名、本文、参照した資料
  • 人が見る点:宛先と敬称、金額や日付、約束していない内容が入っていないか
  • AIに渡さない情報:社外秘の価格表の全体、他の取引先の名前や条件

メールの自動送信と特定電子メール法

広告や宣伝のためのメールを自動で送る場合は、特定電子メール法のルールを守ります。総務省の資料によると、広告宣伝メールは、原則としてあらかじめ同意した相手にだけ送れます。この方式をオプトイン方式と呼びます。他人の営業のために送るメールも対象です。

広告宣伝メールを送ってよい相手か

その相手に、広告宣伝メールを送ってよいか

送ることに同意を得ている送れる同意の記録を保存する
取引関係にある、または名刺などの書面でアドレスを受け取った同意なしで送れる例外通信販売の広告は特定商取引法も確かめる
同意も例外もない送れないAIが集めたアドレスへの一斉送信はしない

例外には、取引関係にある相手と、名刺などの書面で自分のアドレスを知らせてきた相手が含まれます。インターネットでアドレスを公表している相手も例外ですが、個人の場合は営業を営む個人に限られます。広告宣伝メールを断る旨も公表されていれば、同意なく送れません。

同意を得たことを示す記録は保存が必要です。保存期間は、その記録に関わる広告宣伝メールを最後に送った日から1か月です。措置命令を受けた場合は1年間になります。

  • 表示が必要なもの:送信者などの氏名または名称、受信拒否の通知ができる旨、受信拒否の通知先のメールアドレスかURL
  • 受信拒否の通知を受けたら、以後は送れない
  • 送信に使うメールアドレスやドメイン名などを偽って送ることは禁止されている
  • SMS など、電話番号で送るメッセージも対象になる

AIエージェントに見込み客の連絡先を調べさせることはできます。ただし、見つけたアドレスに広告宣伝メールを送ってよいかは別の問題です。送信先のリストは、同意の記録と照らして人が決めます。

表示が必要な項目は、AIに毎回書かせるより、メールの末尾の定型文として固定します。AIが本文を書き換えても、送信者の名称と受信拒否の通知先が消えないようにするためです。受信拒否の連絡が来たアドレスは、送信先のリストから外す手順も決めておきます。

見積書作成:単価表と承認の流れ

AIエージェントに見積書作成を任せるときは、金額をAIに考えさせません。単価表を用意し、AIは問い合わせの内容から品目と数量を拾って、単価表に当てはめます。値引きや特別な条件は、人が決めて入力します。

見積書を作る流れ
  1. 1問い合わせを読む品目・数量・納期を拾う
  2. 2単価表に当てはめる表にない品目は人に回す
  3. 3見積書の下書きを作る請求書ソフトに下書きで登録
  4. 4人が承認する値引き・条件を確かめる
  5. 5取引先に送る送るのは人
見積書の下書きで、AIの役割と人が確かめること
項目AIの役割人が確かめること
品目問い合わせの文から拾い、単価表の品目名にそろえる取引先が求めているものと合っているか
数量問い合わせに書かれた数を入れる単位の取り違えがないか
単価単価表から当てはめる単価表が最新か
値引き・特別な条件入れない人が決めて入力する
納期・有効期限社内の決まりの文言を入れる約束できる日付か

単価表は、AIが読める形で1か所にまとめます。表計算のシートでも構いません。品目名の書き方をそろえておくと、問い合わせの言い方が違っても当てはめやすくなります。単価を変えたら、表を更新した日を記録しておきます。

見積書を請求書ソフトに直接登録する方法もあります。freee の請求書APIには、見積書の作成と取得の機能があります。マネーフォワード クラウド請求書のAPIでは、請求書の作成・取得・更新ができます。使うソフトのAPIで何ができるかを、公式のリファレンスで確かめてから組み立てます。

単価表にない品目や、数量が読み取れない問い合わせは、AIに推測させずに人へ回します。推測で作った金額は、そのまま出ると取り消しにくいためです。

顧客情報を扱うときの決まり

営業のメールや見積書には、顧客の名前や連絡先が入ります。個人情報保護委員会は、2023年6月2日に生成AIサービスの利用について注意喚起を出しています。事業者に向けた注意点は2つです。

  1. 個人情報を含む指示を入力するときは、特定した利用目的を達成するのに必要な範囲かを確かめる
  2. 本人の同意なく個人データを入力し、それが応答の出力以外の目的で扱われると、法律に違反する可能性がある。入力する場合は、提供する事業者がそのデータを機械学習に使わないことなどを確かめる

AIエージェントを導入するときは、使うAIモデルの提供元と、データの扱いの条件を出品者や開発者に確かめます。社内のルールの作り方は生成AIを業務で使うときの注意点で、AIに与える権限の決め方はAIエージェントの権限管理で説明しています。

Employee Store の営業支援カテゴリ

Employee Store は、開発者が作ったAIエージェントを、会社が導入できるマーケットプレイスです。カテゴリの1つに営業支援があります。出品者は n8n や Dify のワークフロー、自社開発のエージェントなど、形式を問わず掲載できます。

価格は買い切り、月額、初期費用と月額のいずれかで、決済は Stripe です。購入後は、取引ごとの取引ルームで出品者とメッセージをやり取りし、納品物を確かめて受領します。納品は原則3営業日以内で、過ぎた場合は返金されます。月額の解約は取引ルームの契約管理から行います。営業支援のAI社員を探すときは、送信まで自動か、下書きまでかを出品ページで確かめてください。ほかの業務の例はAIエージェントの活用事例にあります。

よくある質問

AIエージェントにメールを自動送信させてもよいですか?
社内の連絡や、既に取引がある相手への定型の通知なら、送信前の承認を挟んで自動化できます。広告宣伝メールは特定電子メール法の対象で、原則として同意を得た相手にだけ送れます。同意の記録の保存や、送信者の名称と受信拒否の通知先の表示も必要です。
見積書の金額をAIに決めさせてもよいですか?
金額は単価表から当てはめる形にし、値引きや特別な条件は人が決める形をおすすめします。単価表にない品目は、AIに推測させずに人へ回します。
顧客の名前や連絡先をAIに渡してもよいですか?
利用目的の範囲内かを確かめ、AIサービスの提供元がそのデータを機械学習に使わないことなどを確かめます。個人情報保護委員会の2023年6月2日の注意喚起が、事業者向けの注意点を示しています。

この記事を書いた人

Employee Store 運用局AIエージェントのマーケットプレイス「Employee Store」の運用チームです。ツールの機能や料金は各社の公式情報で確かめ、出典を記事の最後に載せています。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

出典

Ask AI

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