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n8nのセキュリティ|脆弱性情報の確かめ方と安全な運用

・ Employee Store 運用局

この記事のまとめ

n8nのセキュリティは、どこで動かすかと、誰が更新と設定を受け持つかで決まります。この記事では、n8nの公式ドキュメント、セキュリティのページ、GitHubで公開されている脆弱性情報をもとに、社内でn8nを使うときと、n8nで作られたAIを導入するときに確かめることを整理します。

この記事の内容は、2026年10月2日に n8n の公式ドキュメント、公式サイト、GitHub で確かめたものです。脆弱性情報と設定の項目は変わります。使う前に、末尾の出典から最新の内容を確かめてください。

n8nのセキュリティを考えるときは、n8n という製品そのものの安全性と、自分たちの運用の安全性を分けて見ます。製品に脆弱性が見つかることはあります。そのとき、すぐに更新できる体制があるかどうかで、危険の大きさが変わります。

n8nの安全性はどこで決まるか:クラウド版とセルフホスト

n8n には、n8n が運営する n8n Cloud と、自分のサーバーで動かすセルフホストがあります。公式ドキュメントは、セルフホストでは保守が利用者の責任になると説明しています。

クラウド版とセルフホストで、誰が何を受け持つか

n8n Cloud

  • サーバーの運用と保守は n8n
  • 保存データは n8n が暗号化
  • ワークフローと権限の設定は利用者

セルフホスト

  • サーバーの運用と保守は利用者
  • 通信と保存データの暗号化も利用者
  • ワークフローと権限の設定も利用者

n8n Cloud の場合

n8n のセキュリティのページによると、n8n Cloud は Microsoft Azure で動いており、データは2026年10月時点で欧州連合の中に保存されています。保存データは AES256 で暗号化され、顧客ごとのインスタンスは論理的に分けられています。第三者による侵入テストを、少なくとも年に1回行っていると説明しています。

同じページによると、顧客とシステムのデータは毎日バックアップされ、同じ国の別の地域に複製されます。サーバーのログは一か所に集められ、監査ログの履歴は少なくとも12か月保管されます。社員が機密データに触れる権限は、仕事に必要な範囲に限られ、四半期ごとに見直されています。

SOC 2 について

同じページは、n8n のセキュリティの取組を SOC 2 の枠組みに合わせ、独立した監査人による年1回の監査を受けていると説明しています。SOC 2 のレポートは Enterprise の顧客に提供され、それ以外の人は SOC 3 のレポートを読めます。n8n の Trust Center にも、セキュリティとコンプライアンスの情報がまとめられています。

セルフホストの場合

セルフホストでは、パスワードのハッシュ化は n8n が行いますが、ほかのデータの保存時の暗号化は利用者の責任です。通信の暗号化には、n8n の前にリバースプロキシを置いて TLS を受け持たせる方法が勧められています。

脆弱性情報の確かめ方

n8n の脆弱性(vulnerability)の情報は、GitHub の n8n リポジトリの Security のページで公開されています。1件ごとのアドバイザリに、深刻度、影響を受けるバージョン、修正済みのバージョンが書かれています。

たとえば、2026年9月30日に公開されたアドバイザリの一つは、Microsoft SQL ノードの SQL インジェクションに関するものです。深刻度は High で、修正済みのバージョンとして 2.42.1 以降と 2.41.4 以降が挙げられています。自分の n8n のバージョンがこの範囲より古ければ、更新が必要です。

脆弱性情報を確かめて更新するまで
  1. 1今のバージョンを確かめる
  2. 2GitHub の Security を見る深刻度と影響を受けるバージョン
  3. 3修正済みのバージョンと比べる
  4. 4リリースノートを読む互換性のない変更がないか
  5. 5テスト用の環境で更新する
  6. 6本番を更新する

n8n の更新のドキュメントは、こまめに更新し、少なくとも月に1回は更新するよう勧めています。一度に多くのバージョンを飛ばすと、更新で動かなくなる危険が増えるためです。更新の前にリリースノートで互換性のない変更を確かめ、テスト用の環境で先に試すことも勧めています。

脆弱性を見つけた場合は、n8n の脆弱性開示プログラム(Vulnerability Disclosure Program)から報告できます。

セルフホストで必要な設定

公式ドキュメントのセキュリティの章は、セルフホストのインスタンスを守る方法として、セキュリティ監査、SSL、SSO、ノードの制限、公開APIの無効化、実行データの秘匿などを挙げています。最初に確かめたいものをまとめます。

セキュリティ監査を動かす

n8n には、よくある問題を見つけるセキュリティ監査の機能があります。CLI で n8n audit を実行するか、公開APIか n8n ノードから動かします。監査の結果は、次の5つの報告に分かれます。

  • 認証情報:どのワークフローでも使われていない認証情報など
  • データベース:SQL ノードのクエリに式が使われている箇所など
  • ファイルシステム:ファイルを読み書きするノード
  • ノード:危険になりうる公式ノード、コミュニティノード、カスタムノード
  • インスタンス:保護されていない Webhook、足りないセキュリティ設定、古いバージョン

危険になりうるノードを止める

NODES_EXCLUDE という環境変数で、使わせたくないノードを止められます。ドキュメントは、最初に止める候補として、Execute Command ノードと、ディスクのファイルを読み書きするノードを挙げています。Execute Command ノードは、初期設定で止められています。

そのほかの設定

  • SSL:リバースプロキシで TLS を受け持たせる方法が推奨されている
  • 公開API:使わないなら無効にできる
  • 実行データの秘匿:ワークフローの入力と出力を見せない設定。Enterprise プランの機能
  • 二要素認証:認証アプリを使った二要素認証を設定できる
  • SSO:SAML か OIDC でつなぐ。セルフホストでは Business と Enterprise の機能

セルフホストの準備全体は、n8nのセルフホストで説明しています。

コミュニティノードを入れるときの注意

コミュニティノードは、n8n 以外の人が作って npm で公開しているノードです。公式ドキュメントは、npm からコミュニティノードを入れることは、検証されていないコードをインスタンスに入れることだと説明しています。挙げられているリスクは次の3つです。

  • システム:コミュニティノードは n8n が動くマシンに完全にアクセスでき、悪意のある動作も含めて何でもできる
  • データ:使うコミュニティノードは、ワークフローの中のデータにアクセスできる
  • 互換性:新しいバージョンで互換性のない変更が入り、ワークフローが動かなくなることがある

マルウェアを心配する場合は、ここが一番の注意点です。n8n は、一部のコミュニティノードを検査し、検証済みのノードとしてノードの一覧に出しています。検証済みのノードは、データとシステムのセキュリティの要件を満たす必要があります。

コミュニティノードの扱いを決める

そのノードはどこから来たか

n8n の検証済みのノード管理者が確かめて入れる入れられるのはオーナーと管理者
npm で公開されている未検証のノード原則として入れない入れるなら作者とコードを確かめる
コミュニティノードを使わない機能ごと止めるN8N_COMMUNITY_PACKAGES_ENABLED を false にする

セルフホストでは、環境変数 N8N_COMMUNITY_PACKAGES_ENABLED を false にすると、コミュニティノードを止められます。n8n Cloud では、管理画面から止められます。問題のあるコミュニティノードは、security@n8n.io に報告できます。

認証情報の保管

n8n は、連携先のAPIキーやパスワードを、認証情報として保存します。セルフホストでは、最初の起動時に暗号化キーが自動で作られ、ホームディレクトリの .n8n フォルダーに保存されます。n8n はこのキーで認証情報を暗号化してから、データベースに保存します。

  • 暗号化キーは、環境変数 N8N_ENCRYPTION_KEY で自分で決めることもできる
  • キューモードで動かす場合は、すべてのワーカーに同じキーを設定する
  • セルフホストでは、認証情報を暗号化する鍵を定期的に入れ替える機能もある。行えるのはインスタンスのオーナー
  • 外部のシークレット管理サービスとつなぐ機能は、料金ページでは Enterprise プランに含まれている

セキュリティのページによると、n8n Cloud では、認証情報はワークフローの実行時に読み込まれ、初期設定では記録や書き出しをされません。使っていない認証情報は、セキュリティ監査の認証情報の報告で見つけられます。

導入前のチェックリスト

社内で n8n を使う場合も、n8n で作られたAIエージェントを導入する場合も、次の点を確かめます。導入するAIの作り手に聞く場合は、そのまま質問のリストとして使えます。

  1. n8n Cloud か、セルフホストか。セルフホストなら、誰のサーバーか
  2. 今のバージョンと、更新を誰がどの頻度で行うか
  3. GitHub の脆弱性情報を誰が確かめるか
  4. コミュニティノードを使っているか。使うなら検証済みか
  5. 連携先の認証情報は、誰のアカウントで発行したものか
  6. 暗号化キーをどこに保管し、誰が持っているか
  7. セキュリティ監査を動かしたことがあるか
  8. 実行の記録に、個人情報や機密情報が残るか

AIエージェント全体のセキュリティはAIエージェントのセキュリティで、n8n の基本はn8nの使い方で説明しています。

Employee Store には、n8n のワークフローで作られたAI社員も掲載されます。購入者と出品者は、取引ごとの取引ルームでメッセージをやり取りできます。上のチェックリストは、導入の前に取引ルームで出品者に確かめておくと安心です。

よくある質問

n8n は安全に使えますか?
製品の安全性と運用の安全性の両方で決まります。n8n は脆弱性情報を GitHub で公開し、修正済みのバージョンを示しています。セルフホストの場合は、こまめな更新、セキュリティ監査、コミュニティノードの制限を自分で行う必要があります。
n8n は SOC 2 に対応していますか?
n8n のセキュリティのページは、セキュリティの取組を SOC 2 の枠組みに合わせ、独立した監査人の年1回の監査を受けていると説明しています。SOC 2 のレポートは Enterprise の顧客に提供され、SOC 3 のレポートは公開されています。
コミュニティノードにマルウェアが入っていることはありますか?
公式ドキュメントは、コミュニティノードは n8n が動くマシンに完全にアクセスでき、悪意のある動作を含めて何でもできると説明しています。検証済みのノードを選ぶか、使わないなら機能ごと止めてください。

この記事を書いた人

Employee Store 運用局AIエージェントのマーケットプレイス「Employee Store」の運用チームです。ツールの機能や料金は各社の公式情報で確かめ、出典を記事の最後に載せています。誤りに気づいた方はお問い合わせからお知らせください。

出典

Ask AI

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